ふわふわとした食感が魅力のシフォンケーキ。
「シフォン」とは、絹で織られた薄い布のこと。「シフォンブラウス」や「シフォンスカート」など、ファッション用語としても馴染み深い方は多いはず。

そんなシフォンケーキ、実はアメリカ生まれのスイーツとして世界中で親しまれています。
1972年、ロサンゼルスの料理愛好家によって考案され、生地の見た目や食感から「シフォンケーキ」と名付けられました。その後なんと20年間はレシピが公表されず、セレブタレントのパーティーや有名なレストランを中心にすぐに高級スイーツとして噂になったそう。

しかしその後、アメリカの大手食品会社にレシピが売却され、これまで極秘とされていたシフォンケーキのレシピが本やラジオ番組などで公開され、材料にサラダ油を使用することなどが初めて明かされたのだとか。

また、ふわふわケーキとして、スポンジケーキやパウンドケーキを思い浮かべる人も多いはず。これらの違いは、材料に秘密がある。
スポンジケーキは小麦粉と砂糖、卵を使って作るシンプルなケーキのこと。様々なケーキのベースとして用いられることが多く、ほどよい甘さが口の中に優しく広がります。パウンドケーキは小麦粉・砂糖・卵に加えて、バターを材料に使うレシピのケーキ。砂糖とバターをたっぷり入れて作るため、豊かなコクをしっかり感じられる贅沢な風味に仕上げられるのが魅力的。
そしてシフォンケーキは、なんとバターの代わりにサラダ油を使い、しっかりと泡立てたメレンゲをベースにして作るスイーツ。生地が柔らかく、軽い口当たりとふわふわした独特の食感が好まれる魅力の一つ。

シンプルなスイーツに思えるが、シフォンケーキが持っているさまざまな魅力を知ればもっと美味しく感じられるもの。シフォンケーキを食べる時はふわふわとした食感に癒されつつ想いを馳せるのも良いだろう。